失敗してもいいから挑戦しようぜ。坂田敦宏さん【脳卒中】

当事者インタビュー

43歳脳幹出血を発症。21歳で起業し年間売り上げ約30億企業に成長させるが、不慮の事故でビジネス失速し、40歳の時、倒産。その後脳間出血を発症し2年間リハビリ生活を行う。起業家として社会復帰し、現在25社経営しながら、エンジェル投資家として活躍している坂田敦宏さんを取材させて頂きました。

もくじ

  • 自己紹介
  • 21歳で起業した理由
  • 脳幹出血を発症した時の心情・リハビリに没頭出来た理由
  • 訪問看護ステーションを立ち上げた経緯
  • 現在の活動・今後の目標

自己紹介

初めまして!43歳で脳幹出血を発症しその後左半身に後遺症が残り障害当事者になった坂田敦宏です。現在は、連続起業家兼、エンジェル投資家として起業支援を行なっています。

21歳で起業した理由

起業した理由は、一冊の本から

私が起業に興味を持ち始めたのは16歳の時でした。当時中卒で土木業で働いていた会社の親方に『お前らは、学歴がないんだから、お金持ちになるには、起業しかないからな。』とよく言われていた事が起業に興味を持ったキッカケです。
実際に起業の1歩を踏み出させてくれたのは、19歳の時に買った矢沢永吉さんの成り上がりという本です。

この時に将来ビッグになると自分の中で決意し21歳でクリーニング事業で起業しました。

上場準備中に不慮の事故

21歳で起業後、クリーニング事業以外にも様々な事業を展開しました。35歳の時には、10社以上を経営しておりました。その頃から、上場の用意を始めたのですが、不慮の交通事故があり、経営状態が少しずつ悪くなってしまいました。

脳卒中を発症した時の心情・リハビリに没頭出来た理由

脳幹出血を発症

40歳になった時にビジネスから一度離れようと思い、事業譲渡等を行なっていた時に脳幹出血を発症しました。

全てを失う

脳幹出血を発症してから、約1週間は意識は戻りませんでした。意識を戻したのは発症から2週間目のことです。
ずっと意識が無かった影響もあり、意識を取り戻した直後は病院のベッドの上にいる事、左半身が動か無い事が夢の中の世界だと思っていました。

意識が少し安定した頃に主治医の先生に『1ヶ月後には退院できますか?』と尋ねました。
そしたら『何を言っているのですか。最低半年から一年の入院が必です。そしてこれからは車椅子生活になると思います。』と宣言されました。この時に死にたいと心から思いました。

普通に戻りたい

今後、障害者として生きるなら死んだ方が良いと思い病院から飛び降り自殺も考えたのですが、飛び降りるにも人の手助けが必要な程身体能力が低下していました。
この頃から私は強く『普通に戻りたい』と思う様になりました。

絶望していた時に私に希望の光が訪れました。それは、理学療法士・作業療法士の方からの一言です。
『足の付け根に力を感じる』事から歩ける様になる可能性があると言われました。
当時は嬉しくて涙が止まりませんでした。
その日にこれから先『普通に戻る』までリハビリに専念する事を決意し弁護士の方に会社の引き継ぎを全て行なって頂きました。

起業・訪問看護ステーション立ち上げ

人の役に立つ仕事をしたい

2年間リハビリを行った結果、障害がほとんど改善しました。身体が治ってきたので社会復帰も考える様になりました。その時に1から始めるからこそ人の役に立つ仕事をしたいと思い、知人の男性看護師と訪問看護ステーションを立ち上げました。

日本一の訪問看護ステーションを作る

訪問看護ステーションを立ち上げ時に必ず上場し、医療・介護・福祉業界を変える事を決意しました。
また、自分が当事者としてリハビリをしていた経験から利用者目線を最優先でサービスを行なってほしいと職員に毎日の様に伝えていました。

2022年2月に上場を果たし現在も訪問看護業界では、最大手を維持出来ています。
ここまで成長出来たのは、利用者さん・職員のお陰です。

今後の目標・同病者に一言

今後の目標

私が、今生きている事には意味があると思っています。
今は生き残っている事に感謝しながら自分の使命は医療・介護業界に恩返しをする事を目標に医療・介護業界の会社を100社作る事を目標にしています。

これが私が経営者として出来る事だと思っています。

同病者に一言

病気になったらしょうがない事も沢山あります。だからこそ、今後どうやって生きていくかを考える事がとても重要だと思います。
そこで見つけた目標に対して努力した先には、新しい世界があなたを待っています。
そこで巡り合うことが出来た第二の人生を楽しんでください!

本日は、取材を受けて頂きありがとうございました。
自分も坂田さんの様な経営者になれる様に頑張ります!

こちらこそ、素敵な機会をありがとうございました。