食卓をコーディネートできる存在に。いけださん【言語聴覚士】

言語聴覚士

さまざまな社会経験を経て、現在言語聴覚士として働くいけだまいこさん。YouTubeチャンネル「言語聴覚士いけだのこばらへったよ」を開設し、介護食・嚥下食を紹介なさっています。

もくじ

  • 自己紹介
  • YouTubeを始めたきっかけ
  • 「食」にかける思い
  • 現在の活動について
  • 最後にひとこと

自己紹介

はじめまして、いけだと申します。

自分のことは「野良」だと説明しています。普通の大学・大学院を出て、出版・アパレル・進学塾と思うままに生きてきましたが、ふと言語聴覚士になりました。(笑)

それから急性期・回復期・訪問リハビリ(在宅)・保険外と気のむくままに渡り歩いているところです。今は回復期の病院に勤めています。最近はソロキャンプにもはまっているので、ますます野良感が強まってきています。

言語聴覚士の他に介護食コーディネーターという資格も持っています。またYouTube「言語聴覚士いけだのこばらへったよ」というチャンネルも開設しています。

Youtubeを始めたきっかけ

もともと、私自身が料理好きなんです。訪問リハビリに携わっていた時には、ご利用者様が安心して食べられる食事の形を一緒に作ったり、調理方法の工夫を考えてアドバイスを伝えたり、調理のお手伝いなどをしていました。ご利用者様やご家族様の希望を聞きながら、「こんな風にしたらどうか?」と、私自身もあれこれと介護食・嚥下食を作り試していました。そして、作った物を動画に撮ってご利用者様にお見せしていました。動画を撮るというのはその頃始め、嚥下食にハマったのも同じくらいの時です。

作る手間や、見た目・口に入れた時の食感など、当時、介護食・嚥下食作りのハードルは誰にとってもハードルの高いものでした。とはいえ、今でもその高さは変わっていないんですよね。

私はズボラの面倒くさがりなんです。(笑)どうにかして手抜きでも作れないか?と改めて思い、市販品の活用方法や作り置き・アレンジなど、動画を撮り直すことにしました。そこまで神経質にならずに、そこそこの食事が作れないか・普段の料理のようにちゃちゃっと支度できないか。作ることも食べることも無理なく続けられるか。

ご家族様が自分たちで食べる食事と、介護食・嚥下食を別に用意しなくてはならないこともあります。作ることにも手間も時間がかかり、その作っている姿を見るご利用者様本人も、家族に対して申し訳ないなと感じてしまう様子を見てきました。なのでその手間を少なく出来ないかと、あれこれ自分で試してみています。

その手探りがいろいろな立場の方へのヒントになることを願って、細々と恐る恐るYouTubeを始めました。

YouTubeでお馴染みのキッチンスタジオ

YouTubeの反響はどうでしたか?

実はそんなに宣伝していないんです。私の仲間達が観てくれていることが多いのですが、そのせいもあってかストレートな反応をいただいています。これ美味しそう!とか、自分もやってみた!とか。  

私自身には馴染みがあったものでも、案外知られていない商品や調理のコツなどがあります。それを共有することでその部分に対するレスポンスがあるのは、私自身、学びになります。私はなにより、こんなに適当でも手軽にも、出来るんだよということを多くの方に伝えたいです。

ぜひトライしていただいて、それを「案外簡単にできたよ!」と共有することや、「これはもっとこうしたらいいかも!」という、叩き台の代わりにしていただきたいです。

言語聴覚士いけだのこばらへったよ、興味深い動画ばかりです!

「食」にかける思い

私自身が料理や食べることが好きなので「食」にまつわることに向き合いたいと思っています。

私もそうですが、食べることに困っている方も、そのご家族様も「同じご飯を食べる、同じ食卓を囲みたい!」という気持ちがあります。同じ食卓で料理を囲んで、一緒に楽しく過ごせる、というのをサポートすることは、言語聴覚士は得意だと思うんですね。

その方の食べられる機能を評価するだけでなくて、食卓をコーディネートできる存在になりたいと考えています。「この形なら食べられる」「この方法なら食べられる」と伝えられるのは私達の役割だと思います。そこに加えて、学んで試した調理方法で通常の食事と介護食・嚥下食の差を埋めて、食事を安全に楽しむこと。それを伝えたいです。

その方やご家族様とも話し合い、食事に向き合うきっかけを提供したい。そして食事や会話、大切で自由な、その人だけの安らげる空間。食卓をコーディネートし、その方にあった「みんなの団らんの場所」を作りたいと考えています。

実はカフェを開くことが夢なんです。家族みんなで食べに来ても、食べることに困っている方にはその方に適した食事の形を提供出来て、通常のメニューもあって。この言語聴覚士という資格を活かして、食事・食卓をコーディネートできる存在になりたいです。そのためにもまずは、嚥下食の研究家と名乗れるようにしたいですね。

現在の活動について

自身の働いている病院や他の場所で、嚥下食に関する講義やオンラインセミナーのお手伝いをしています。他にはビジネス書の公式アンバサダーなど、言語聴覚士ではない人たちとの繋がりも積極的に持つようにしています。

今年はYouTubeをもっと積極的に動かしていきたいです。動画の内容をもう少し上手く整え、ちゃんと撮影や編集技術も学んで、もっといろいろな方に見ていただけるように工夫したいですね。

最後に伝えたいこと

「食」にまつわることに向き合いたい!野望だらけですが、仲間も増やしたいです。(笑)
まずはチャンネル登録をお願いします!

いけださんの「食」にかける思いは同じ言語聴覚士としても尊敬します。取材を通して、改めて食事に対して考えるきっかけを与えてくれました。ありがとうございました!
YouTubeチャンネル「言語聴覚士いけだのこばらへったよ」はコチラ!