2018年9月15日に脳梗塞発症。後遺症として左半身麻痺が残る(現:障害者手帳上肢2級、下肢4級)現在は片麻痺女子3人組で『チームLEO』という片手料理サークルとして活動中。
もくじ
- 自己紹介
- 発症当時について
- 主婦としての工夫
- 現在の活動について ~今後挑戦してみたいこと~
- 最後に伝えたいこと
自己紹介
初めまして、『チームLEO』の金子です!
私は2018年9月15日に脳梗塞を発症しその時の後遺症として、現在も左半身麻痺が残っています。
現在は週2回のPT(理学療法士)とOT(作業療法士)による、訪問リハビリを受けながら、主婦として過ごしています。もちろん、家事も私が行っています。
社会参加活動として一般社団法人脳卒中フェスティバル実行委員会で、『料理班』・『ピアサポーター』として活動しています。また片手料理サークル『チームLEO』としても活動しています。

発症当時について
発症したのは、久しぶりに会う次男の学校のママ友とイタリアンランチをした日の夜でした。
普段はまったくお酒を飲まない私、珍しくこの日はママ友とお酒を楽しみました。帰宅してから自宅でゆっくりした後、家族の夕食の支度をしようと立ち上がり、キッチンでコップを洗っていた時に、突如コップがとても重く感じられておかしいなと思ったのが最初です。『このコップ、こんなに重かったかな』と思ったのを憶えています。
その後、ご飯をよそう時にいよいよ自分がおかしい事に気づきました。近くにいた主人が呂律もあやしかった私を見て、すぐに救急車を呼びました。見守っていた次男が不安そうに担架に乗る私を見送ってくれました。意識ははっきりしていたと思います。
細い血管の先の進行性の梗塞で、翌朝目覚めたら左半身が1ミリも動きませんでした。とても驚きましたね。
発症当時、不安に感じていたことは?
前日まで仕事で走り回っていたのになぜ自分が?と驚きました。
当時は脳梗塞の知識がなかったため、きっと名医が現れ、すぐ治してくれるだろうと思っていました。集中治療室では男女一緒の大部屋が嫌でたまらなかったし、寝る時も暑くて暑くて、辛くて氷枕を沢山もらって冷やしながら寝ました。
翌々日から尿道カテーテル(尿を排出させるためのチューブ)と点滴をつけながら、長い装具を足につけ、歩くリハビリが始まりました。
なぜか「治る!」という自信がありましたね。
主婦としての工夫
発症前は家事は家族に頼るよりも、自分でやった方が良いと思い込んでいました。フルタイムの仕事をしながら何でも自分でやっていました。
私の5ヶ月間の入院中は家族が家事を分担してくれていました。苦労したそうですが、なんとかなっていたと聞きました。 退院してからも、再発防止のためにも頑張り過ぎないことを肝に銘じました。 というよりも、退院時は出来ないことだらけでしたから。
料理は釘付きまな板や100円均一の便利グッズなどを利用し何でも作ります。その為SNSの口コミは常にチェックしています。自ら100円均一のお店のパトロールも欠かさず行っています。
お風呂洗いやゴミ捨など分担できるものは、引き続き家族にお願いしています。買い物は主人と車で買い出しに行き、1週間分まとめて購入しています。
病気になってからは危ないことや出来ないことは、「手伝って欲しい」と言葉でしっかり伝え、お願いするようになりました。
そして、ありがとうの言葉を忘れないように常に心がけています。


前向きになったきっかけ
私は元々、超がつくほどのポジティブな性格です。占いも良い事しか信じません。笑
そんな私でもさすがに朝起きて左半身が全く動かなかった時は「え?なんで?すごく不便……」と驚きました。それでも幸い、右半身が動いたこともあるのか、自分自身の状況を理解するまで時間はあまりかかりませんでした。
主治医から「リハビリすれば茶碗やお盆を持てるようになります。」と言われたことはとても救いになりました。主人や息子達からも、とにかくリハビリ頑張ろう!と言われました。やはり言葉のパワーは大きかったです。
泣いて治るなら、いくらでも泣きます。泣いても変わらないんだから、泣いて周りに心配かけるよりは、リハビリを頑張ろうと気持ちを切り替えることができました。
今もそのマインドは変わりません。
現在の活動について
社会参加活動として一般社団法人脳卒中フェスティバル実行委員会で、『料理班』・『ピアサポーター』として活動しています。また片手料理サークル『チームLEO』としても活動しています。
今後、挑戦してみたいこと
発症前日まで働き続けてきたので、また働きたいなと思います。どんなことでも社会に繋がっていたい!役に立ちたい!という気持ちは強くあります。
あとはバスに乗り遅れることも多いので、間に合うように今は思いっきり走りたいです。自転車もリハビリの一環で練習を始めましたが、公道デビューはもう少しかかりそうです。
今はこれらを達成できることを目標に日々リハビリに励んでいます。
最後に伝えたいこと!
私が病気になった原因のひとつは健康過信によるものでした。まさか自分が?といちばん本人が驚いています。
定期的な健康診断を受け、血液検査の結果を一緒に診てくれるお医者さんがいると良いと思います。また、私は左片麻痺という後遺症になってしまいましたが、脳フェスの活動やInstagramを通してたくさんの当事者と繋がる事が出来ました。人生の幅が倍くらい大きくなった気がします。
人それぞれ、後遺症の程度は異なりますが、みなさんの工夫や知恵を共有する事は私の財産になってます。個人的にもその活動はライフワークのひとつになっています。
現在は2019年に脳フェスを通じて知り合った、片麻痺女子3人組で『チームLEO』という片手料理サークルを結成し、東京都の障害者福祉会館を拠点に活動しています。片手での料理の工夫や便利グッズなどの紹介をしています。もし良ければ、チェックして欲しいです。
決して一人ではありません。仲間と一緒にワイワイ繋がりましょう!
まずはここにご連絡をください↓↓
お問い合わせはチームLEOのInstagramまでお願いします。
運営から
今回、取材をさせて頂いた金子さんは運営の松川が日頃からとてもお世話になっている友人です。
いつもトラブルが起きた時に周りの意見を集め、チームを団結させてくれます。本当に本当に助かっています。
今後も一緒に当事者の方に可能性を届けたいと思っています。
今回は取材に協力して頂きありがとうございました!